ちょっと興味を引くガジェットが発表されていた。
- バッファロー、パソコン用の学習リモコンキット『PC-OP-RS1』などを発売
- http://ascii24.com/news/i/hard/article/2006/08/23/664134-000.html
- パソコン用学習リモコン | PC-OP-RS1
- http://buffalo.jp/products/catalog/item/p/pc-op-rs1/index.html
詳しくはリンク先を見てもらうとして、簡単に言えば「実売 5000円の USB な学習リモコン」だ。
もっと高いものなら過去にも出ていたようだが、今回のは通常の学習機能付きリモコンに毛が生えた程度の価格なので、試しに買ってみるということができそうだ。
4つの送信部というのもポイント。複数の(別方向にある)機器のコントロールができる。
これがあれば、「家電の"MindStorm"化」id:n_shuyo:20060627:1151463578 で書いた下記のようなことが、できる(ようになるかもしれない)。そして以前も書いた通り、これらは「プログラミング」に他ならない。
- お湯が沸いたらガスを止めて、その後10分間だけ換気扇を回しとく
- こっちの部屋は畳なので掃除機のブラシを引っ込めて。あっちの部屋は絨毯の毛が長いのでパワー強めで。
- もぞもぞと寝苦しそうにしている様子だったら、15分だけエアコンつけて。あと、部屋の天井と床とで温度が3度以上違ったら扇風機もON。
- 食事中はジャズを邪魔にならない音量で。洗い物をしているときはポップな曲を大きめな音で。
- ……
FF12で誰でもプログラミングというお話もあり、それも十分興味深いが、上で書いたようなことならゲーマーでなくても対象となる、もっともっと幅広いものだ。
そして生活と密接に結び付いているから、普及のための糸口に事欠かない。
「冷房プログラミングで賢い節約術!!」と、伊東家の食卓や あるある大事典で特集なんかされちゃった日には、ユビキタス技術が作る新しい社会とかなんとかお題目唱えているよりはるかに一般層への訴求力の高いプロモーションになるだろう。
その妄想を実現するためには、足りないものが3つある*1。
プログラミングツール
さすがに if 文とか手で書かせることはできないので、なにがしかのツールは必要だろう。それこそFF12の-のイメージでもよい。件のデバイスを制御するAPIが公開されれば、誰かが作っちゃう気もしないでもない。
コントローラ(上記ツールを動かす機器)
伊東家で取り上げてもらえるほど普及するには、今あるパソコンで、というわけにはいかない。もっともっと安価で軽いものでないと。そう、(今発表されているレベルではなく、理想としているスペック&価格の)UMPCないしOrigamiだ。
センサー(家電からのフィードバック)
まじめに家電をコントロールするには当然ながら対象機器の状態を取得する必要がある。最低でも今ONかOFFかはわからないとかなりどうしようもない。また、エアコン類を制御するなら温度とか湿度とかのセンサーが当然欲しくなるが、それらはエアコンが当然持っているだろうから、それをフィードバックしてもらえばいい(最近のエアコンは対人センサーなども持っているし)。
……残念ながら、ハードルはなかなか高いことを認めざるをえない。上の3項目のどれか一つでも満たされれば、残る項目の解消への圧力になってくれないかな、と淡く期待するばかりだ。
と、マイコン少年的にはPCに夢よ再びなのだが、PCにこだわらなければハードルを下げる方法は他にもありそうだ。
例えばコントローラに求められる条件を考えてみると、「安価」で「軽量」、「あるある を見る層に普及しやすい(あるいはすでに普及している)」、「直感的操作に適している」、「無線通信手段を持っている(赤外線、無線LAN、Bluetooth、等)」。って、NintendoDS やん。
この手の話をするときはいつもなら「タマゴが先かニワトリが先か」的議論になるが、DS がすでに普及ベースに乗っているから議論にもならない。
電子レンジにWifiチップを積んで「しゃべる!DSお料理ナビ Wifi」とかいったところから始めて、他の機器にもWifiを積んでいけばいい。
もうリビングルームにPCの割り込む隙間はないかもしれない……
*1:3つって多いな……だから「妄想」なんですが