gihyo.jp で機械学習の連載を始めました

gihyo.jp で「機械学習 はじめよう」という、機械学習を紹介する連載を始めました。
本日第1回が公開されています。

機械学習 はじめよう」第1回 機械学習 ことはじめ
http://gihyo.jp/dev/serial/01/machine-learning/0001


今回は概要的なお話。次回からは、機械学習で用いる確率を初めとする、具体的な説明に入っていきます。
今後は、理屈っぽいところを中谷が担当、コードを書いて実践する部分は恩田さんに書いてもらう、という二人三脚で進めていく予定です。


エンジニア向けだけど機械学習の基本的なところにも踏み込んで行く、ちょっと硬派な感じの記事が欲しいなあと思っていて、ブログに「PRMLの歩き方」みたいのを書いてみるかな、なんてことを少し考えていたんです。
ちょうどそんな頃合いに、「Webを支える技術」トークセッションの懇親会で知り合った gihyo.jp の高橋さんから今回の話をいただいて、うまく書けるかどうかわからないけど挑戦してみることにしました。


というわけで、数学っぽいこととかもそれなりに真っ向勝負で扱いつつ、「わかった!」的な感覚も大事にして書いていきたいです。


実は昔教職に就いていたことがあって、高校生に数学を教えていました。
高校の数学って難関がいろいろあるわけですが、なかでも「対数」つまり log は、脱落者が多い単元の一つ。
そこで、プリントに対数目盛を印刷した手作り計算尺を配って、ずらすだけでなんと掛け算が出来る! というのを実感してもらいつつ、16世紀から17世紀にかけてのヨーロッパでは、アラビア数字と小数と、そしてこの「対数」が、計算を超簡単にしてくれる3大文明の利器、大学でお金を取って教えていたんやで〜、パソコン教室に通うみたいな感じやね、と説明。
そうすると、「対数」が全くわけのわからない自分を苦しめるためだけに存在していたものから、なんか便利で存在意義のあるものに変わる。
まあそれだけで問題が解けるようになるなんてうまい話はさすがにないんですが、「なんかわかるかも」というだけで心理的な障壁がだいぶ下がって、理解につながりやすいと思うんです。


って急に昔話始めてしまいましたが、要はそんな感じの記事が書きたいと思っています、ってこと。


電子媒体も含め雑誌的なものに連載をするというのは、少し前に「電脳倶楽部」*1でゲームの作り方的な記事を4回ほど書いたことがあるだけなので、正直不安はあれこれあるんですが、楽しんでいただけると嬉しいです。
よろしくです。

*1:シャープのX68000というコンピュータ向けに発行されていたディスク雑誌