「Web を支える技術」出版! 記念トークセッション行ってきた

最近はすっかり機械学習なブログだが、何を隠そう実は @yohei さんの大ファン。
このブログにも以前は REST の話もちょっこりあったり無かったり。
twitter のアイコンは、ひそかに REST に由来するものだったり。


そんな n_shuyo としては、@yohei さんの「Web を支える技術」出版記念トークセッションは見逃せるわけがない! というわけでジュンク堂池袋店に のこのこ行ってきた。
@yohei さん、id:t_wada さん、関係者&参加者の皆さん、お疲れ様でした&ありがとうございました。


実はトークセッション申し込みの敷居が意外と高くて一度は参加を あきらめたりも、大いなる助けによって無事(?)参加登録完了。
ほんともうありがとうございました……>@yohei さん



大盛況のトークセッションの模様は ustream で録画されているので、内容をつたない言葉で説明するより聞いてみたもらった方がいい。
yohei さんの執筆裏話や t_wada さんの巧みなリード&プチ失言が楽しめる。


質疑応答では、以前から聞いてみたかったことを。
HTML5ハイパーテキストを記述する仕様ではもはやなく、ブラウザの仕様書であり、Web アプリケーションの DSL になりつつあると思っていて、そんな HTML5 の「非 REST っぷり」を他ならぬ yohei さんはどのようにとらえてはるか、というあたりを聞いてみたかったのだ。


この質問に対する自分の答えも一応書いておくと、「理想はしっかり見据えつつ、現実解が大好き」というスタンスの人なので、HTML5 は全然OK。
ただ HTML5 が REST の真逆であることは間違いなく、REST API とかいっても、接続性が維持されるとは到底思えない。
本書にも書かれている「 web は分散システムの最大の成功例」の成功要因は、HTML5 らしいコンテンツほど遠くなる("web" って実は「くもの巣」なんだよ?)。
というわけで HTTP の後釜を狙うなら、今。


"web" 的存在は HTTP に乗ってなければならないわけなんてないし、REST アーキテクチャスタイルの適用対象は通信プロトコルでなくてもいいんだから、何か別のレイヤーの存在が新しい "web" と新しい "HTTP" になるかもしれないけどね(twitter とか)。



もちろん懇親会も参加。
うまいこと @yohei さんの真向かいに座れて、独占状態でいろんなお話をするというファン垂涎の的。あまりにもうきうきしすぎて、何話したかあんまり憶えてない(汗
そしてサインをゲット。家宝にする。



というわけですっかり後先になったが、Webを支える技術 -HTTP、URI、HTML、そしてREST (WEB+DB PRESS plus) の紹介。
HTTP についての新しい定番教科書! とか、Web の歴史おもしれー! とか、誰もが書いてくれそうなことは他の人に任せて。


「yohei さん=REST の人」なイメージを持っている人からすると意外なことに、実は「Web を支える技術」には REST 萌え成分がほとんど入っていない(くすぐりネタはいくつか転がっているけど)。
トークセッションでも、t_wada さんが「 REST が章題に入っていないのが意外だった」と言ってはった。編集の @inao さんは「 REST は全ての章の後ろに一本通っているもの。だから独立した章になっていない」という風に答えられていたと思う。


これまでは RESTful Webサービス という本が唯一の REST の本だった。
この本には「著者が REST に のめり込み過ぎている」という大きな特色があって、「(REST による)リソース指向の設計手法は『究極のオブジェクト指向』と呼ぶことが出来る」なあんて言っちゃう。
REST 厨には たまらなくイイ! けど。
普通の人はドン引きである。


REST が大好きで、REST をとてもよく知っている yohei さんが、でも REST は目的ではなく手段であることを踏まえて書かれた、とてもバランスの良い本、それが「Web を支える技術」。
だからこの本は「REST とか HTTP とかってなんかたまに聞くけど、結局のところどうなの? 自分と関係あるの? 仕事と関係あるの? 未来と関係あるの?」という人が是非手に取ってみるべき唯一の本だと思う。