web2.0の本質は「付加価値を付けられるコンテンツ」で、Ajaxにはない

web2.0 を自分なりに定義してみる。
方針は「定義は短く」「web2.0 の特徴と呼ばれるものは、定義から演繹して導けることを示す」。
こうすることで web2.0 の本質が見えてくることを期待。


ということで早速 web2.0 の定義だが、一言で書けるのではないかと考えている。

  • web2.0 とは「コンテンツやサービスを、他人が付加価値を付けられる状態で提供する」こと

この定義から現在 web2.0 という括りにて語られていることのほとんど全てが演繹されるのではないかと目論んでいるのですが、その証左は次回以降書いていく予定。


ただ1つ、すでに演繹できないことがわかっているのが Ajax を始めとするリッチクライアント系。
「付加価値を付けられる状態で提供」というのは構造の話であり、リッチクライアントはユーザエクスペリエンス(つまり魅力)の話だから……


iPod+iTMS のビジネスモデルがその構造によって成立しているとはいえ、そもそもそれを牽引しているのが iPod のプロダクトデザインの魅力であることを考えると、目をつぶるのは厳しいところ。
だが、あえて「Ajaxweb2.0 の本質ではない!」と言い切っちゃうことにする。*1
大丈夫かな?

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最近、web2.0 について発言する人が(特にネット上では)とにかく多い。まあ、自分もその一人に加わったわけですが。
web2.0 的な考え方は今やっていることにとても関連が深いので、熱心にそういった情報を追いかけているのですが、特に近頃人によって web2.0 の受け取り方が違っていることが多くなってきたように思う(11/12 に書いたのはその一例)。


まあ、そのように混沌としていること自体は特に問題ではない。むしろもともと概念にすぎない言葉(しかもわかりやすいとは言い難い)が、広く受け入れられるにはこういう状態を経るしかないかもしれない。
Tim O'Reilly もそうなればいいと狙って「web2.0」と名付けたんではないか。奴は web1.5 とか web3.0 とか web0.5 とか web2.1 とか、それぞれが勝手に派生させて「遊んでいる」(悪い意味ではなく)のを見て、しめしめとほくそ笑んでいるに違いない……と妄想。


しかしまあ、そうなると当然「自分なりの解釈」とずれを感じることもしばしば。
ここは一つ「自分なりの解釈」をネットにフィードバックしてみたいと思って書き始めました。
よろしければおつきあい下さい。

*1:Tim O'Reilly のガイドラインから Ajax 周りの記述をすっぱり取り除いても、論旨にはなんの影響もないでしょ? とか小声で言ってみる